起業ノウハウ 2020年3月13日

開業届出書とは?義務、罰則、メリットなどを解説

手続き

こんにちは、スマカリの中村です。

起業し、事業を始める際には税務署に対して開業届を提出しなければなりません。

ですが、馴染みのない書類とあって提出することにすこし躊躇している人も少なくないでしょう。

そこで今回は開業届出書について触れた後、メリットやデメリット、そして提出方法等についてお伝えします。

開業届出書とは?

個人で事業を始めた際、まず税務署に提出しなければならないのが「個人事業の開業・廃業等届出書」俗にいう「開業届」です。

なお、この開業届は原則として事業を開始してから一か月以内に税務署へ届け出る必要があります。

開業届は国税庁のホームページでダウンロードすることができるだけでなく、所轄の税務署で直接受け取ることもできます。

記入内容もさほど難しくはありませんので、安心してくださいね。

また、開業届を提出しなかったからといってなにか罰則があるわけではなく、未提出でも個人で事業を始めることは可能です。

しかし開業届を出すことによって、さまざまなメリットを享受することができます。

さっそく、一緒に見ていきましょう。

開業届を提出するメリット

開業届を提出することで得られるメリットは次の通りです。

  • 青色申告を利用することができる
  • 屋号を取得することができる
  • 事業用の銀行口座を開設することができる

青色申告を利用することができる

開業届を提出する最大のメリットといっても過言ではないのが、この青色申告を利用して確定申告をすることができるようになることでしょう。

基礎控除しか受けられない白色申告と異なり、青色申告では帳簿のつけ方によって最大65万円もの特別控除を受けることができます。

よって、確定申告はもちろん翌年の国民健康保険料についても高い節税効果が期待できるでしょう。

なお、青色申告をするためには開業届と別に「青色申告承認申請書」(正式名称:「所得税の青色申告承認申請書」)を税務署に提出する必要があるので、注意してください。

屋号を取得することができる

開業届に屋号を記入することで、自分の屋号を取得することができます。

屋号とは会社でいうところの社名にあたり、屋号を得ることで後述する口座を開くことができたり、仕事によっては社会的信用が増すといえるでしょう。

事業用口座を開設することができる

資金調達

開業届を提出すると、屋号入りの事業用口座を銀行で開設することができるようになります。

確定申告の際に事業用口座と一般口座と分けて持っておいたほうが仕分けのときに楽なこともあり、できれば開業届を提出した後に事業用口座を開設しておくことをおすすめします。

開業届を提出するデメリット

対して、開業届を提出することによる主なデメリットは次の通りです。

  • 失業保険の給付対象外になる
  • 確定申告をしないと指摘されることがある

失業保険の給付対象外になる

当然のことながら、開業届を提出した時点で一定の稼ぎがある個人事業主であるとみなされます。

そのため仮に失業保険を得ていたとしても、開業届提出後は給付対象外となってしまいますので気を付けましょう。

開業届を提出したにも関わらず需給を続けてしまうと、不正受給とみなされ、罰則が課せられることも。

個人事業主になるか、失業保険を受け取りつつ雇用先を探すか悩んでいる場合は、どちらか結論が出るまで開業届は提出しないほうがよいかもしれません。

確定申告をしないと指摘されることがある

開業届は、いってしまえば「これから事業を始めます」と宣言するような書類でもあります。

そのため、開業届を提出して一定額以上の稼ぎがあるにもかかわらず申告しなかった場合には、所得隠しを疑われてもおかしくはありません。

ですから、開業届を提出した暁には毎年継続してきちんと確定申告を提出するようにしてください。

開業届の提出方法

開業届の提出については、以下の手順を踏む必要があります。

  1. 国税庁の公式HPや所轄の税務署で「開業届」を手に入れる
  2. 必要事項を用紙に記入する
  3. 税務署に郵送または持参の上で提出する

記載内容については特段難しいことはなく、いたって簡単に提出することができます。

また提出する際の注意点として、開業届は控え用と提出用で2部用意し、郵送の場合には控を戻してもらうための返信用封筒を忘れずにいれておきましょう。

事業用口座を開設する際などなにかと開業届の控が必要となりますので、手元にきちんと残しておくようにしてください。

開業届と併せて提出する書類について

もちろん後日提出してもよいのですが、できれば開業届と併せて一緒に提出しておきたい書類をご紹介します。

  • 青色申告承認申請書
  • 源泉所得税納期の特例の承認に関する申請書
  • 給与支払事務所などの開設届出書

それぞれ提出するかどうかの判断基準が異なりますので、ひとつずつ見ていきましょう。

青色申告承認申請書

先述したように、開業届と併せて「青色申告承認申請書」を税務署に対して提出することで、青色申告を利用することができるようになります。

青色申告を利用して確定申告をすることにより、最大で65万円もの控除を受けることができることから提出しておくことをおすすめします。

また、青色申告承認申請書を提出する際には以下の期限までに提出を完了する必要があります。

  • 1月15日までに事業を開始した場合は、3月15日までに提出
  • 1月16日以降に事業を開始した場合は、開業日から2か月以内

源泉所得税納期の特例の承認に関する申請書

従業員を雇う場合には、「源泉所得税納期の特例の承認に関する申請書」を提出しましょう。

この申請書を提出することで、従業員の給与から源泉徴収した所得税の支払いをまとめ払いに変更することができます。

とはいえ、まとめ払いに変更するためには10人未満の従業員から源泉徴収を行っている納税義務者であることが条件となっています。

給与支払事務所などの開設届出書

「給与支払事務所などの開設届出書」は、従業員に対して給与の支払いを行う事務所を開設したことを税務署に対して知らせるための書類です。

ただし個人事業をすでに開設しており、開業届の提出も住んでいる場合にはこの届出書を提出する必要はありません。

まとめ

今回は開業届出書について、お伝えしました。

手続きがややこしいイメージを抱いている方も多いかもしれませんが、実際はそんなことはなく、隙間時間でサクッと準備をすることが可能です。

開業届の提出により受けられるメリットとデメリットをよく考えたうえで、ぜひ前向きに検討してみてくださいね。

この記事が少しでも役に立って居たら幸いです。

著者:Jin Nakamura

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